elysia xpressor 500

xpressor 500
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elysia xpressor 500

参考価格:¥132,000(10%税込)
※表示価格は税別の参考価格です。販売価格は予告無く変更する場合があります。
xpressor 500はelysia社のお家芸とも言えるディスクリート回路が採用されており、ICチップは一切搭載されていません。
少し滑稽ですがディスクリート回路の長所を料理に例えて説明してみましょう。インスタント食品だけを使って料理しようとすると、それが何で作られているか分からないまま使わざるを得ません。一方、全てを1から料理する人は自分だけのレシピや材料にこだわることができます。

集積回路(IC)とはインスタントのスープのようなものです。大量生産された安物であり高級料理とは程遠いのです。完全に自分好みでこだわりのアナログ・オーディオ機器を開発しようと思うならディスクリート設計は必須となるのです。

xpressor 500はこの理念に沿って開発されています。高品質なディクリート・パーツを採用し、完璧とも言える回路を新たに設計しました。料理に例えるなら、完全に独自のレシピです!

更に、コンプレッサー部は常にクラスAモードで動作します。トランジスターが常に通電するためクロスオーバー歪が無くなり原音に忠実なサウンドを実現します。ワイドでオープン、そしてパンチのあるキャラクターが特徴です。

オート・ファースト・アタック機能
状況に合わせて完璧なアタック・タイムを自動設定
19インチ・サイズの製品シリーズの機能を踏襲し、通常はユーザーの設定した値で動作しながらアタック・タイムを自動で変更できる機能を搭載しています。 アタック・タイムのパラメーターはコンプレッサーにおいて極めて重要です。単体のトラックや2ミックスに関わらず、ダイナミック・レンジが大きい場合適切なアタック・タイムを設定するのは容易ではありません。

非常に短いアタック・タイムが設定されている場合は短いピークを捕らえることが可能になりますが、その反面サステイン成分のある信号に対して歪みが発生してしまう場合があります。一方、アタック・タイムが長めの場合は歪みを抑えることができる反面、突発的なレベル変化に対応することができなくなります。

そんなときオート・ファースト機能が真価を発揮します。例えばアタック・タイムを80msに設定しオート・ファーストをオンにすると、突発的なインパルス信号を検知した場合のみアタック・タイムが自動で短くなります。コンプレッサーはインパルス成分を素早く抑え歪みの発生を防ぎます。

インパルス成分の処理が終わるとアタック・タイムはユーザーによって設定された値に戻ります。オート・ファースト・モードは必要なときにだけ非常に短いアタック・タイムで動作する機能です。瞬間的にラウドなインパルス音にのみ反応して動作し、それ以外のときは設定された値が優先されます。

リリース曲線によるキャラクター切り替え
スムーズか、または歯切れ良いリリース曲線を選択することができます。
リリース・カーブを対数曲線に変更する機能です。これにより非常に緩やかなコンプレッションを実現します。

時間パラメーター、特にリリース・タイムはコンプレッションのかかり具合を決定する重要なパラメーターです。様々な種類のソースに対し1種類のカーブだけで思い通りのサウンドを作るのは難しいため、xpressor 500では対数曲線と直線の2種類からリリース・カーブを選択できるようにしました。

対数リリース・カーブはゲイン・リダクションの量が大きいほど時間パラメーターが短くなる特徴を持ちます。つまり瞬間的でラウドなピーク(ドラムなど)のリリース・タイムは早く、それ以外のソースのリリース・タイムは遅くなります。スムーズなコンプレッションが可能になるためマスタリングやステレオ・バスのコンプレッションに有効です。
リニア(直線)モードの場合はリリース曲線が直線を描くため対数モードの特徴であるゆっくりとしたリリースではなくなります。これは積極的なダイナミクス処理に向いており、特にディケイ成分が短めの素材に対して有効です。

マイナスのレシオ値
特性カーブは山型にすることも可能です!
激しいパンピングや後ろ乗りのサウンドなど、とてもクールなコンプレッション・エフェクトを作ることが可能です。
マイナスのレシオとはどういう意味なのでしょうか?通常のコンプレッションで行われている現象から解説していきましょう。

1:1 信号は入出力で同じ状態に保たれます。コンプレッションはかかりません。
1:2 スレッショルドを2dB越えた信号がコンプレッサーによって圧縮され1dBの超過となって出力されます。
1:∞ 信号はスレッショルド値を最大レベルとして出力されます。(リミッター)

レシオ値がマイナスの場合、特性カーブは逆さになり、スレッショルドを越えるほど出力レベルが減少していきます。つまり入力信号が大きくなるほど出力信号が小さくなります。これを活用することでグルービーなコンプレッション・サウンドを作ることができます。例えばこの時ゲイン・リダクション・リミッターをオンにすることで極端に「壊れた」サウンドを作ることも可能です。

xpressor 500で無限の音作りを楽しんで下さい。

ウォーム・モード
透明感のあるサウンド?サチュレーション・サウンド?どちらも可能です!
周波数スペクトル、ハーモニクス、トランジェント特性を変化させることで出力音のキャラクターを変更できる機能です。

出力アンプ段のスピードを抑えるスルー・レート・リミッターの技術を応用しています。オンにすることで周波数スペクトルと同時にハーモニクスとトランジェント特性が変化します。
速いトランジェント成分が若干遅くなり全体的に丸くまとまりのあるサウンドになります。出力音の質感が変化するため、後段でEQをかける場合にも大きく影響します。
ディスクリート・クラスA回路ならではのパワフルで透明感のあるサウンドとウォーム・モードのリッチなサチュレーション・サウンドの2種類のキャラクターをボタンによって切り替えられます。

パラレル・コンプレッション
ドライ/ウェット信号のミックスが可能。
xpressor 500はパラレル・コンプレッション機能を搭載しています。ドライ音とウェット音をMixつまみを回すだけの操作で好みの割合でミックス可能です。
別名「ニューヨーク」コンプレッションとして知られるパラレル・コンプレッションは強めにコンプレッションされたウェット音をドライ音とミックスするエンジニアのテクニックに端を発する機能です。パフォーマンスの繊細さを残しながらダイナミクスを安定させることが可能です。

搭載されるMixつまみを使うことでドライ音とウェット音をクロス・フェード・ミックスさせることができます。これによりxpressor 500単体でパラレル・コンプレッションが可能となり、余計なルーティングによる音質劣化を防ぐことにも繋がります。

ラウドネス戦争に勝つために極端なコンプレッションをかける場合でも原音の雰囲気をキープすることができます。ドライ音にウェット音を少し混ぜることで元のダイナミクスの大部分を保つことができます。

サイドチェイン・フィルター
フィルター周波数を選択できます。
サイドチェイン信号にロー・エンド成分が多く含まれる場合はロー・カット・フィルターを使用可能です。これにより過剰なコンプレッションやパンピングを防ぐことができます。

ロー・カット・フィルターの周波数はつまみによって変更可能です。出力されるオーディオ信号ではなくサイドチェイン信号をカットすることによりコンプレッションのかかり具合を調整することができます。「周波数が調整可能なコンプレッション」という言葉に注目してください。
例としてキック・ドラムが激しく鳴っているミックスのコンプレッションを考えてみましょう。この場合、通常の方法であるフル・レンジ・コンプレッションを用いるとミックス全体が過度にコンプレッションされてしまうでしょう。

これはキックによるロー・エンド成分のエネルギーが大きいためゲイン・リダクションが大きくなってしまうことが原因です。更に悪いことにキックのビートに合わせてレベルが激しく上下してしまいます。一部のエレクトリック・ミュージックではこれを逆手に取りクールなエフェクトとして使用しますが、多くの音楽では良くない効果です。 xpressor 500のロー・カット・フィルターはこの問題を解消します。とても簡単にゲイン・リダクションを調整しパンピングを避けることが可能になります。
2ミックスにコンプレッションが必要な場合や、マスタリング時に特に有効です。それだけでなくグループ・バスやシングル・トラックにも十分活用できます。

ゲイン・リダクション・リミッター
コンプレッション処理における究極のコントロール
この革新的なリミッターはオーディオ信号ではなく、コンプレッサーの制御電圧にリミットをかけます。
ゲイン・リダクション・リミッターは制御電圧を制限するxpressor 500独自の機能です。オーディオ経路ではなく、制御電圧に対してコンプレッションがかけられます。オンにすると「GRL」の設定値に従い制御電圧が制限がかけられます。つまり:入力レベルがどんなに高くてもゲイン・リダクションの量が設定値を越えることがなくなります。

例としてコンソールのフェーダーを手動で動かす「人力コンプレッサー」を想像してください。フェーダーがドラフティング・テープなどを用いて-10dBで止まるようにしてある場合、それ以上レベルを落とすことができません。入力レベルがフェーダーで調整できる範囲であればレベルは適切に調整できます。

フェーダーはテープの位置から下へ動かせないため入力レベルが一定以上大きくなると入力レベルが制御できない分だけ大きく出力されます。

こうしてゲイン・リダクション・リミッターによって漏れたラウドなパートはダイナミクスを保ったまま出力されます。レベルの落ちるパートを調整するだけでダッキングやアップワード・コンプレッションなどの効果を簡単に作ることができ、同時に原音のダイナミクスも保つことができます。

アナログ・ダイナミックLEDメーター
コンプレッサーの挙動をアナログ・ライクに表示します
ゲイン・リダクション・メーターはLEDの点灯によりコンプレッサーの挙動をアナログ・ライクに表示します。切れ目のない正確な点灯が特徴です。

コンプレッサーの挙動を視覚的に判断できる、とても重要なツールです。多くの機器はこの用途にVUメーターを採用しています。しかしVUメーターは針に慣性があるため瞬間的なレベル変化を扱うのには向いていません。

LEDメーターを用いる方法もありますが、残念ながらLEDメーターにも欠点があります。標準的なLEDドライバー・ユニットを用いると、2つのLEDの間の値を表現することができません。段階的に値を表示することしかできず、LEDが頻繁にちらつく場合は点滅するLEDと1つ前のLEDの間のどこかということしか分からないのです。

xpressor 500はVUメーターとLEDメーターの良さを兼ね備えたアナログ・ダイナミックLEDメーターを搭載することでこの問題を解決しました。LEDによるメーター表示ですが独自の回路を採用することでLEDの照度によって細かいレベルの表現も可能にしました。

点灯は素早く且つスムーズで、アナログ・ライクな感覚でお使い頂けます。コンプレッションの設定時に重要となる正確なゲイン・リダクション・モニタリングが可能です。リダクション・レベルは正確にメーター表示されます。

ステップ式つまみ
41段階のステップ型つまみ
xpressor 500に搭載されるすべてのつまみは41段階のステップ型つまみです。これにより過去のセッションを素早く正確に再現可能です。

xpressor 500のすべてのパラメーターはステップ式つまみにより段階的に変化します。以前の設定を素早く正確に再現できるだけでなくステップ数が41と多いため幅広い設定が可能になります。つまみを回す感触も気に入るはずです。

周波数応答: <10 Hz - 400 kHz (-3.0 dB)
THD+N特性:
@ 0 dBu, 20 Hz - 22 kHz, Mix 0 %: 0.002 %
@ 0 dBu, 20 Hz - 22 kHz, Mix 100 %: 0.006 %
@ +10 dBu, 20 Hz - 22 kHz, Mix 0 %: 0.003 %
@ +10 dBu, 20 Hz - 22 kHz, Mix 100 %: 0.056 %
ノイズフロア:
20 Hz - 20 kHz (A-weighted): -94 dBu
ダイナミックレンジ:
20 Hz - 22 kHz: 115 dB
最大レヴェル:
Input: +21 dBu
Output: +21 dBu
インピーダンス:
Input: 10 kOhm
Output: 68 Ohm
消費電力:
全体: 125 mA
スロット: 63 mA